がんばれ、刀ミュ!
夜半、俄かに甲高い悲鳴が響き渡る我が家。
すわ何事かとベッドから跳ね起き駆け付けてみれば、顔面蒼白になりながらスマホの画面を見せてくる涙目の妻。
そこに映し出されていたのは……。
ミュージカル『刀剣乱舞』 〜幕末天狼傳〜<br>東京公演中止について重要なお知らせ | ミュージカル『刀剣乱舞』公式ホームページ
ああ、うん。これはショックだ。確かに悲しい。コロナは憎い。
なれど刀ミュカンパニーのこの対応自体は、本当に素晴らしい、賞賛すべきものだと思いました。私として、刀ミュ運営に対する信頼が爆上がりしましたね。
まず第一に、現場の人間が体調不良を訴え出ることができる空気が醸成されているということ。そして、その醸成があっても尚、体調不良を訴えるのはとてつもない勇気が必要だったことでしょう。
もし自分が同じ立場に立たされた時。自分一人のせいで全てがご破算になりかねないその状況で、果たして同じことが自分にできるだろうか。どうにか誤魔化せやしないかと、逃げ道の模索ばかりしてしまいそうな気がする。
そして第二に、迅速な東京公演中止の決定。これは本当に凄い。
既に会場を抑えているこの段階での公演中止は、無視できない経済的な損失を生む。
チケットを手にし公演に足を運ぶのを楽しみに待ちわびていた審神者の皆さんの、期待を裏切ることにもなる以上、ファン離れという手痛い打撃を負うリスクも伴う。
悩んだろうと思う。苦しんだろうと思う。悔しくて仕方なかっただろうと思う。
けれど、「次」を。「この先」を見据えるならば。絶対にしなければいけない決断でした。
それを、こうも迅速にやってのけた。責任ある立場にいる人間が、きちんとその責任を自覚し、全てを背負う覚悟と信頼とを勝ち得ている証左。これを当然のことだと胸を張って言える人間は、現実には決して多くはないです。当然が当然たり得るというのは、本当に強い人間にしかできない凄いことです。
皆さんご存じの通り、新型コロナウィルスの潜伏期間は平均して二週間とされています。今この段階で迅速な措置を踏めばこそ、再開の目途も立つのです。決して諦めず、前向きで、勇気あるこの決断を、私は賞賛したい。
俯かないでください。立ち止まらないでください。私たちの誠は、傍に在り続けます。
再開と、再会を信じて。がんばれ、刀ミュ!